異文化コミュニケーションや高コンテクスト、低コンテクスト、序列主義って聞いたことありますか?
私たち日本人と外国人では、同じ事が起こっても感じ方に違いがあります。それは住む環境や歴史的背景など、これまでに受けた影響が違うからです。
海外で仕事をする上で是非、知っておいて欲しい異文化感覚、受け取り方の違いについてお話しします。
異文化:高コンテクスト文化と低コンテクスト文化
*数字が高いほど高コンテクスト文化の傾向。
国や地域のコミュニケーションスタイルの特長を「高コンテクスト文化と低コンテクスト文化」に識別できます。
高コンテクスト文化とは、簡単に言うと我々日本人のように、相手のことを思いやり、空気を読む文化。
反対に低コンテクストとは欧米に見られる言葉でコミュニケーションを取る文化。
コンテクストとはコミュニケーションの基盤である「言語・共通の知識・体験・価値観・ロジック・嗜好性」などのことです。
日本人は常に周りの様子や気配に気を配り、相手が言葉を発しなくても、相手の行動、様子から、相手を理解することが得意です。つまり、1を聞いて10を知る文化です。
阿吽の呼吸やツーカーが通じるコミュニケーションです。
一方、欧米は言葉やジェスチャーを介し、コミュニケーションを取り、言われてないことは無かったことと同然の文化です。
子供頃から、常に他人に気を使うことを教育されている日本人は世界の中でも最もコンテクストが高い文化です。
海外では、仕事をする上で「指示しなくもて気を聞かせてやってくれるだろう」とは期待せず、重要な事、指示事項は必ず文章に残して伝えるようにしましょう。
東南アジアは比較的に日本の感覚と近く、同じ業界で毎日、一緒に仕事をしていると段々と言葉を発しなくても伝わるようになって来ます。
「あれ」、「それ」で通じるようになって来ると、それに甘んじて適当な英語でも意思疎通ができてしまうため、日本人駐在員の英語力、語学力が伸びない原因にもなります。
序列主義と自由主義
PDI(パワー・ディスタンス・インデックス)が高い国では、上下関係が非常に重視され、低い国では平等性が重視されます。
東南アジアの大半の国は、日本よりもPDIが高く、社会的地位や役職により上下関係が形成されます。
上司との話し合いは、頻繁に行われますが、最終的には上司が提案した事項に従う傾向が強いです。
ここでのポイントは、役職名です。
会社では役職が与える影響が比較的強いため、日本人の駐在員の役職名には注意が必要です。
アドバイザーなどの肩書きで会社でのポジションがわかり難い場合は、現地スタッフや取り引き先にキーマンとして認知されず、仕事が上手く進まない場合もあります。
その場合は、現地トップや上司と相談し、役職替えも検討してみてはいかがでしょうか。
個人主義と団体主義
INDIV指数が高いほど、個人主義を重視する傾向が強いです。
アメリカが1位である事は納得しますね。
マレーシアは日本に比較して、個人よりも社会、団体を優先する傾向にあるようです。
国の過去のスローガンが「Satu Malaysia (一つのマレーシア)」に代表されるように国民一人一人は国(チーム)の一員なんだという意識が感じられます。
チームでお揃いのユニフォームやコスチュームは定番です。